読みもの...風
定休日の復活で火、水曜と連休を頂戴しましたが、
残念ながら海に出れるようなコンディションでもなかったもので、
本棚から既読の本を引っ張り出して読み漁っていました。
これは"二十一世紀を生きる君たちへ"という本で、
ワタクシが敬愛して止まない司馬遼太郎著の本なのですが、
歴史小説で有名な氏が初めて子供を意識して書き下ろしたもので、
実際に『小学国語』にも収録されたものなんです。
他の著書では歴史を深く鋭く読み解く氏らしく、
今の世の中を見事に俯瞰している様子には感心させられますが、
自分が生きられないであろう21世紀を生きる子供たちに向けたメッセージは、
まるで陽だまりの縁側で優しく語り掛けてもらっているかのようで、
何度読み返しても心に沁みて...凹んでる時は鬼の目にも涙状態になったりしますw
できれば全文を転載したいところですが、
さすがにできませんので...
さて、君たち自身のことである。
君たちは、いつの時代でもそうであったように、自己を確立せねばならない。
--自分にきびしく、相手にはやさしく。
という自己を。
そして、すなおでかしこい自己を。
あまりにも有名なこの一説に加えて今回は下りの部分を...
鎌倉時代の武士たちは、
「たのもしさ」
ということを、たいせつにしてきた。
人間は、いつの時代でもたのもしい人格を持たねばならない。
人間というのは、男女とも、たのもしくない人格に魅力を感じないのである。
もう一度くり返そう。さきに私は自己を確立せよ、と言った。
自分にきびしく、相手にはやさしく、とも言った。
いたわりという言葉も使った。それらを訓練せよ、とも言った。
それらを訓練することで、自己が確立されていくのである。
そして、"たのもしい君たち"になっていくのである。
この本は我家の愚息どもにも与えましたが読んだかどうか知りませんしw
社の若い連中にも貸した覚えがあるのですが今は所在不明...w
何もかもが便利になり過ぎて情報が錯綜する時代で、
何が本質なのかを知るためにもぜひ読んで欲しいんですよね...
神戸のワタクシの席にはいつも一冊持っておりまして、
20分もあれば読んでしまえるくらいの字数ですので、
興味があれば一声かけてくださいねっ!