年齢を重ね四十も半ばを超えてきますと、意図せずして忘れ去ってしまうことが多くなるものなのですが^^; 何故だか突如として思い出すことも多々あったりしてして、それをまた忘れてしまわない為に書き留めているのが、この”読みもの…風”だったりするので、更新が思いっきり不定期な理由はそこにあったりします。次回からは題名を備忘録に変えるかなww
で。。。今日は一体何を思い出したのかと言いますと、実はワタクシこう見えても(どう見えても?w)元パティシエだったりしまして、とは言いましても二十数年も前の話ですので、パティシエなんて小洒落た呼び名ではなくケーキ職人なんて呼ばれてた頃のお話なんですが。。。当時勤めていたお店から製菓学校に通わせてもらっていた時期があったのですが、その授業の一環で超有名ホテル製菓料理長の講義を受ける機会があったんです。その講義では実技指導の時間も設けられており、生徒達の仕事ぶりや仕上がったお菓子を見回った先生が仰った一言が、
『美しくなければ仕事ではない!』という言葉でした。
仕上げたお菓子が美味しく美しくあることを望むのは当然のことであり、それを探求し努力することがキミたちをプロの道に誘うのは間違いがない。しかし、それだけではプロにはなれないことを理解して欲しい。仕上げたお菓子だけではなくそれを作っているキミ達自身の姿が美しく、見る人を魅了するものでないとプロとは言えないんだ。作る姿で人を魅了し作ったもので舌を魅了できる真のプロを目指しなさい。
その後にデモンストレーションを見せて頂いたのですが、糊のきいたユニホームに身を包んだ姿は実に凛々しくて神々しさまで感じるほどで、作業されてる姿も威厳すら感じるくらいにカッコイイもので、動きに迷いや無駄が一切ないからなのか、ゆっくりやってるように見えても実に早い。何よりも一番驚いたのが、お菓子が仕上がった時にユニホームのどこにも乱れや汚れはなく、おまけに使った道具もすべて片付けられていたことで、これぞプロの仕事だと感動させられたのを覚えています。
そうかっ!ボクが何を始めるのにもまず格好から入り、とことん道具に拘りまくるようになったのは、この時の経験が原因なんやっ!?ふとそう思ったのは大いなる勘違いであり、物欲大魔王の都合のいい言いわけ?かな?ww